歯の色合わせ

歯の審美的要素を構成するのは「色と形」です。
その中でも「色」には「色相」「彩度」「明度」という要素があるのをご存知でしょうか？
「色相」は文字通りそのものの色です。赤、黄、緑、青、紫などで表現されます。
「彩度」は色の鮮やかさを意味します。
「明度」は色の明るさを意味します。
歯の色は単純に白色だと思っていませんか？同じ白色でも上記の色相、彩度、明度の3要素が複雑に絡み合い、無限に種類があるのです。
従来歯の色合わせはビタのシェードガイドという色見本で、わずか16種類の中から選ぶだけでした。歯の色がその中に該当しないケースは多々あり、それらは歯科医師と歯科技工士の経験と勘だけで再現しておりました。最近になって3Dシェードという概念が取り入れられ、上記の3要素を少しでも再現しようということになってきました。しかしそれでもどれを選択するかは経験と勘に頼るだけでした。
当院ではそれを一歩進め、シェードアイという測色器によりデジタルシェードテイキングを行なっております。シェードアイにより測色されたデータが歯科技工士に渡り、より緻密に患者さんの歯の色を再現することができます。
プロが見ても人工物とわからない歯牙。それを目指しています。

「歯周病予防のためにブラッシングを頑張りましょう！」、はたしてそれだけでいいのでしょうか？もちろん歯垢や歯石は歯周病の大きな原因の一つです。しかしそれだけで歯周病を防ぐことはできません。それではどうすればいいのでしょうか？
歯周病の進行には咬合（噛み合わせ）が大きく関わってきます。不正な咬合力により歯牙が揺さぶられ、それを支える骨との間に隙間を生じます。そしてその隙間に細菌が侵入し、周囲の骨や歯肉を破壊していくのです。
その細菌の住処になるのが歯石であり、歯垢は細菌そのものです。歯石除去とは細菌の住処をなくすことであり、ブラッシング（歯垢の清掃）は細菌そのものを除去する行為です。
歯石や歯垢を除去することにより一時的には歯周病の進行は止まります。しかし元々の原因である不正な咬合に目を向けないと、次から次へと歯周組織の破壊は進んでいくのです。
ブラッシングはセルフメンテナンスで自分で行うことができます。ブラッシングを頑張ることにより歯石の沈着もある程度防げます。それでも歯とそれを支える骨との隙間であるポケットに侵入した細菌は、どうしてもご自分では除去することができません。我々歯科医師はそういう原因になる不正な咬合を治し、ご自分では除去できないポケット内の歯石や歯垢を取り除きます。
ご自身で行うブラッシング、そして我々プロが行う正しい噛み合わせの構築とプロフェッショナルクリーニング。この両者の共同作業で歯周病と戦っていきましょう。

従来歯を失ったところに行える処置は、両横の歯を利用したブリッジ、それもできない場合はピンクの土台がついた取り外し式の入れ歯しかありませんでした。「歯を失う前の状態に戻りたい！」それが歯科医、患者さんの長年の夢でした。
その夢を可能にしたのが人工歯根、インプラントです。
歯を失った部分にチタンで製作された人工の歯根を埋め込んで、その上に歯を作っていきます。チタンは数ある金属の中でも生体に対する為害性がほとんどないことで知られており、埋め込まれたインプラントの周囲を生体が骨折を治すがごとく骨で埋めていきます。そうして歯槽骨（歯を支える骨）に強固に接着したインプラントに支えられ、元々の歯と同じように機能するのです。
しかし人間の体に人工のものを埋め込むのですから、当然リスクはあります。
埋め込むインプラントの土台になる歯槽骨の性状。それを取り巻く血管、神経の走向。それらを総合的に的確に判断して、インプラント治療の設計を緻密に行う必要があります。その診断の元になるのが、CT撮影を利用した三次元的分析です。
当院ではLandmark Systemという株式会社アイキャットのインプラントシミュレーションソフトを採用しており、万が一にも事故が起こらないよう万全の対策を取っております。またインプラント創世記から活動を行なっているスタディーグループであるJACIDや各地の病院歯科ともネットワークを利用して連携して、常に最新の情報を交換しております。
現在インプラントは大変予知性の高い治療法であり、しっかりした設計を行えばあらゆる歯科治療の中で最も成功率が高い治療だと言っても過言ではありません。
歯を失ってお困りの方、ぜひ一度ご相談ください。